
パルプ・フィクション 展示作品一覧
牛乳パックだけでつくる作品たち
牛乳パックは、紙の層と、その両面を覆うポリエチレンの層からなる
これを剥がし分け、現れる紙の層をミルクパルプ、外側の層を印刷ポリエチレン、内側の層を内側ポリエチレンと呼ぶ
描くための素材も、それを支える支持体も、すべて牛乳パックからつくるシリーズ
会場で見た作品は、画像で探してください
Opus 1 36 Liters
支持体を生む
ミルクパルプを取り出したあとに残る印刷ポリエチレンのみで、支持体を組み上げた最初の作品
要した牛乳パックは36本
素材:印刷ポリエチレン、木工用接着剤

Opus 2 With a Light Heart
思い込みを外して軽やかに行きたい
前作は接着剤の量がかさみ、想定以上に重くなった
重ねる枚数を減らし、アイロンによる熱圧着 を主とする構造に切り替えて軽量化した
素材:牛乳パック、印刷ポリエチレン、木工用接着剤

Opus 3 Pieces of Dreams
断片たちの夢
1つ作るごとに進化を夢見た
4つのパーツを接合し、30cm角を構成した
1つ制作するごとに構造を改良したため、4つはすべて異なる工法でできている
素材:牛乳パック、印刷ポリエチレン、内側ポリエチレン、木工用接着剤

Opus 4 Absence of the Edge
枠をとりはらう
パーツを接合する過程で、枠の必要性を問い直した
剥がさない牛乳パックを熱圧着と接着で一枚の板とし、枠を持たない支持体とした
素材:牛乳パック、木工用接着剤

Opus 5 Shift Myself
もっと面白がれ
直線的な探究から離れ、「編む」を導入した
帯状に裁断したミルクパルプを格子に編み、背面に印刷ポリエチレンを貼った
光にかざしたときにだけ、ミルクパルプ越しに印刷が透ける
素材:ミルクパルプ、印刷ポリエチレン、木工用接着剤

Opus 6 Draw On
宝箱をあける
剥がさない牛乳パックを帯状に裁断し、印刷面を表にして格子に編んだ
固定には、以前の作品の額装のために考案したステープル留めを転用した
素材:牛乳パック、ステープル

Opus 7 Breaking the Boundaries
描く・縫うの越境
別製品の緑の牛乳パックを編み込み、印刷と同じ朱・緑・白の糸で縫い留めた
縫い目が線として現れ、支持体はやわらかさを帯びた
素材:牛乳パック(2種)、糸

Opus 8 Beyond the Frame
平らな世界を超えて
支持体は硬く平らであるべきか
ミルクパルプで袋を縫い、制作で生じた端材を詰めてふくらみを持たせた
縁には、印刷ポリエチレンを波打たせて配した
素材:ミルクパルプ、印刷ポリエチレン、糸
充填材:牛乳パック、印刷ポリエチレン、内側ポリエチレン(いずれも制作時の端材)

Opus 9 The Cavity
腔(くう)であり空
袋は、中身なしに形を保てるか
マチ(底の厚み)を設けて縫製し、空洞のまま自立する袋とした
素材:印刷ポリエチレン、糸

Opus 10 Layers of Becoming
存在へ至る
ごく薄く剥いだ内側ポリエチレンを蛇腹に折り、平面の支持体にかぶせた
9作にわたる支持体の探究を経て、初めてその上に表現が置かれた作品
しずくは、積み重ねた時間のしるしとして配した
素材:牛乳パック、内側ポリエチレン、ミルクパルプ、糸、木工用接着剤

Opus11 Pile up
降り積もる
内側ポリエチレンで層をつくり、しずく形のミルクパルプの粒をちりばめた。
その層を重ね、折り曲げた牛乳パックで上端を綴じている。
粒だけを用い、隙間は上下の層が重なることで埋まる。降り積もった粒が固まり、地平となる。支持体とも作品ともつかない状態。
素材:ミルクパルプ、内側ポリエチレン、牛乳パック、木工用接着剤

サテライトTシャツ展参加作品
ストーリー
はじまりの話
牛乳を消費する
空になったパック容器を洗って平面に開く
リサイクル回収箱に入れればOK
あたまでは理解している
けれど違和感が芽生える
やがて自室にストックするように
まだ作品アイデアの浮かんでいなかった頃の話です。
このプロジェクトがどうやって始まったのか、「はじまりの話」に書きました。1点ごとの制作の記録も、noteで順番に公開します。
→ はじまりの話を読む
→ 作品ごとの記事一覧はこちら



